話せるようになるのは速い

時に集中してスピーキングの機会がもてる事は英語学習者にとってはとてもいいチャンスです。前にも言ったようにスピーキングは結構あとからついてきます。短期間でも集中して英語を話さなければならない状況では、自然と今まで蓄積したInputを一気に引き出しながら目に見えて上達していきます。

  • さて、ソビエト連邦内の一つの共和国に到着して、すぐに次の日から現地の会社との打ち合わせが始まりました。こういう経験の初めてだった私は結構どきどきものでした。あらかじめ日露のロシア人通訳を雇っていましたので会議などのコミュニケーションは彼を通じて行うことになっていました。
  • ところが問題が発生。その通訳、英露は問題ないのですが日本語能力がかなり低くこっちの言っている事がどうも正確に伝わりません。また、通訳にあってはならないことなのですが、どうも自分の意見が訳の中に混ざっているようです。よって重要な場面では英語でも言ってもらいそれをわれわれがダブルチェックせざるを得ません。ここでも少しずつ、こっちのスピーキングを試す場面が出てきます。初めて生でビジネスに英語を使う瞬間でした。
  • 一方、われわれ技術者二人はあらかじめ合意しておいた1ヶ月間の技術指導クラスを現地技術者を集めてはじめました。彼らは英語がわかるという前提でしたので、通訳は無しです。2つのエリアに分かれ、一人15人くらいの現地技術者を会議室にてビデオ・テキストをもとに製造理論・製造工程などを教えていくクラスです。さすがに前の晩はすこし緊張したのかなかなか寝付けませんでした
  • このときに、スピーキングは短期間でも集中してしゃべりつづけることで目に見えてSkillが向上していくことを初めて感じます。一日4−6時間のクラスをこなしていくにつれて、本当に日に日にという感じでスムースに自分の意志を英語でoutputしていくことがうまくなっていくように思いました。
  • なぜだろう?ひとつは慣れと自信でしょう。もうひとつは過去一年半のInputです。一年半ですから、タカが知れているかもしれません。しかし、自分のOutputはそのInputの引出しの中から出てきていることは実感してわかります。やはりInputは大事だ、と確信しました。Outputはあとからでもついてくる。それも比較的短時間に。今までの一年半多少不安はあったものの基本的にはこのままの勉強方法でいい、とそのとき思いました。そして同じチャンスがあってもInputの積み上げがある人とない人では違いがでる。